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なぜMacのTime MachineはAPFS(大文字/小文字を区別)を使うのか?

MacのTime Machineで使うAPFSボリュームはCase-sensitive(大文字/小文字を区別)がデフォルトになっています。その理由について私なりの説明をします。

デフォルトどころか必須じゃない?

デフォルトどころか、私が設定した以下の手順だと「大文字/小文字を区別しない」(Case-insensitive)を選べませんでした。

Mac TimeMachineでの外付けHDDのパーティションの考え方外付けハードディスクにTime Machineを保存する場合は、パーティション(コンテナ)を作り、その中にTime Machine専用の...

ただ、「必須」という表現は公式にも他のネット上の記事にも書かれておらず、「デフォルト」や「好ましい」という表現しかないので、Case-insensitiveをもしかしたら選べるのかもしれません。

とはいえ、Case-sensitiveを推奨しているのは間違いありません。

Macの起動ボリュームは大文字/小文字を区別しない

不思議なのは、Macの起動ボリュームである「Macintosh HD」はCase-insensitiveなんですよね。なぜTime MachineはCase-sensitiveを推奨するのでしょうか。

以下の記事で理由が少しわかりました。

Why TimeMachine defaults to case sensitive?

Case-sensitiveだと、例えば「Photo.jpg」と「photo.jpg」が別ファイルとして同じディレクトリに配置できますが、Case-insensitiveだとこれらは同じファイル名だと見なされるので、同じディレクトリに配置できません。大した違いではないように感じますが、Case-sensitiveでは動かないメジャーなアプリケーションがあるので、Macは起動ボリュームとしてはCase-insensitiveを採用せざるを得ないということのようです。しかし、Time Machineに関しては、アプリケーションが動くボリュームではないので、全てのファイル名を保持できるCase-sensitiveを採用しているとのことです。

想像してみてください。Case-sensitiveのボリュームからCase-insensitiveのボリュームに、あるディレクトリごとファイル群をコピーしてきたら、ファイル名によってはコピーできないファイルが出てくる可能性があります。逆なら全ファイルが確実にコピーできますよね。

でもそもそもMacに同じディレクトリにかぶるようなファイル名ないよね?

とはいえ、やはり疑問が残ります。

Time MachineはMacのバックアップを取るものですよね。MacはCase-insensitiveなのでそもそもCase-insensitiveでファイル名がかぶるファイルって存在していないですよね。

なので、Time MachineボリュームがCase-insensitiveだとしても、コピーできないファイルなんて発生しないはずです。

やはり、Time MachineボリュームをCase-sensitiveにする理由がわかりません。

Time Machineの対象は起動ボリュームだけじゃない

ただ、よく考えると、Time Machineって外付けHDDのデータもバックアップできるんですよね。

[Mac]外付けHDDのデータもTime Machineのバックアップ対象に含める方法

また、内蔵ディスクにもボリューム追加できるので、Case-sensitiveのボリュームを作る可能性もあります。

マウントさえできれば、全てTime Machineの対象にできるはずです。

Appleのサポートの方に聞いた豆知識ですが、狙ったボリュームがバックアップ対象にならないことがあります。その場合、Time Machineの設定から「オプション」の画面で「+」ボタンからそのボリュームを選択し、その後「-」ボタンでそのボリュームを削除すると、対象になることがあるそうです。

つまり、Case-sensitiveのボリュームのデータをバックアップする可能性があるということです。なので、Time MachineのボリュームはCase-sensitiveであることが望ましいということになります。

さいごに

すでに外付けHDDを購入済みの方は以降は読む必要はありませんが、私が使っているバッファローのHDDは、2万円程度で8TBとかなり高コスパです。また、通常HDDはSSDと違ってディスクが回転するので音がうるさいのですが、これはHDDと思えないくらい静かで気に入っています。参考にしてみてください。