プログラミングスクール

デジハリスタジオby LIG評判!28歳営業マンがWebデザイナーに?

プログラミングとは全く縁がなかった28歳の男性営業マンの私がWebデザイナーになるためにデジタルハリウッドSTUDIO上野 by LIGで体験したことをお伝えしていこうと思います。ネット上に口コミが少ないので、普通のデジハリスタジオとの違いも含めて詳しくお伝えします。

上司の意見は絶対という社風に悶々とする日々

私は文系の大学を卒業後、大手の人材企業に営業職として入社しました。様々な業務を経験し、充実した毎日を過ごしていましたが、上司の意見は絶対という社風で、残業や休日出勤は美徳と考えている自由とはかけ離れた会社でした。いつかは慣れるだろうと28歳まで勤めましたが、全く慣れることもなく、日々悶々とした気持ちを募らせながら仕事に取り組んでいました。

そんなある日にSNSで、趣味である旅行をしながら仕事をしている人の記事を見つけて、心を奪われました。会社に所属せず、フリーランスのWebデザイナーとしてパソコン一つで時には北海道、時には海外で仕事をしている人の記事でした。

毎朝満員電車に乗って出勤もしないで、無駄な飲み会にも付き合うこともなく、自分の好きなところで仕事ができたらどれだけ幸せだろうか。

裁量も自分次第で、派閥争いもないストレスフリーな生活を手にしたい!

バンドのフライヤー作成の副業をもっと活かしたい!

仕事中でも自由な働き方の記事が頭から離れず、いろいろと考えた結果、自由な働き方を手に入れるためにWebデザイナーになろうと決意しました。

Webデザイナー養成スクール多過ぎ問題勃発

Webデザイナーになろうと思ったのはいいとして、私は文系大学出身でプログラミングとは全く縁のない人間で、パソコンで使えるソフトはWordとExcel、PowerPointくらいでした。書店でWebデザインやプログラミングの本を立ち読みしましたが、聞いたことのない言葉ばかりで全く頭に入らなかったため、独学という選択肢は早々に諦めました。多少お金がかかってもスクールに通えばプロに話を聞くことができるし、何かと便利なのではと思いスクールに通うことを決めました。

調べてみると都内には多くのWebデザイナー養成のスクールがあることを知り、その中でも評判の良い以下のスクール5校から資料を取り寄せました。

  • デジタルハリウッドスタジオ by LIG
  • KENスクール
  • TECH::CAMP
  • バンタンデザイン研究所 キャリアカレッジ
  • ヒューマンアカデミー

ちなみに私がスクールを選ぶ際に重視していた点は

  • オンライン・オフラインの両方の講座が充実している
  • 現場ですぐに使うことができる技術を学ぶことができる
  • 実績と知名度がある

の3つです。

これらを全てクリアできるスクールがデジタルハリウッドスタジオ by LIGでした。

デジハリSTUDIO by LIG公式ページ

デジタルハリウッドと言えばCMや雑誌の広告で見かけたことがある人が多く、認知度は高いと思いますが、デジタルハリウッドスタジオ by LIGはそのデジタルハリウッドと株式会社LIGというWeb制作会社が業務提携して運営しているスクールです。

知名度抜群!株式会社LIGとは

東京都上野区に本社があるWeb制作会社で、Web業界では非常に有名な会社です。
‘Life Is Good’をモットーとしていて、Web制作以外にもコワーキングスペースの運営や英会話スクールの運営、ゲストハウスの運営など手広く事業をしている会社です。

⇒株式会社LIG公式サイト

普通のスタジオとの違いって?即戦力養成重視?

デジタルハリウッドと株式会社LIGが共同で運営しているクリエイター養成スクールです。
2020年5月現在では上野と池袋の2カ所にスクールを構えていて、両校舎とも最寄駅から徒歩10分以内とアクセスも良い立地となっています。

もともとはLIGにハイスキルなデザイナーがいないときに、自社で育てればいいのではと思って設立し、その延長線上で事業化したとのことです。

普通のデジタルハリウッドスタジオと違う点は、株式会社LIGに所属している現役のデザイナーやエンジニアの方からWebデザインやプログラミングのいろはを教えていただけるオフライン授業があるという点があります。

スクールの中にはWebプログラミング専攻コースやネット動画ディレクター専攻コースなど複数のコースがあり、料金や期間もコースにより異なります。

チラシのデザイン経験はありましたが、Webデザインに関する知識がなかったため、私は「Webデザイン専攻」コースを受講することにしました。期間は6ヶ月で費用は450,000円でした。費用は学費ローンとして扱うことができ、分割での支払いをしたとしても金利は低いみたいです。

デジタルハリウッドスタジオ by LIGの特徴として以下の4点があります。

  • 卒業までの課題はオンライン・オフラインの両方で進めることができる。
  • 現役のデザイナーやエンジニアが講師を務める授業がある
  • 転職サービスが充実している
  • Web業界の人では知らない人がいないであろうLIGが運営している

これらの特徴を持ったデジタルハリウッドスタジオ by LIGはまさに私が求めていた条件を満たすスクールでした。

ちなみに、普通のデジハリSTUDIOは別の方が詳しく体験レビューしてくれています。

デジタルハリウッドSTUDIO評判!24歳女保険営業がWEBデザイナーへ私は24歳でいわゆる第二新卒、現在アルバイトをしながら就職活動をしています。そんな私がデジタルハリウッドSTUDIO新宿校でWEBデザイ...

よしっ!決意を固めた説明会

まずはデジタルハリウッドスタジオ by LIGのWebサイトから説明会の予約をしました。
説明会はLIGの事務所があるデジタルハリウッドスタジオ by LIGの上野校での開催で、
山手線上野駅から徒歩10分ほどのところにあります。建物は会社というよりかはおしゃれなカフェのような見た目でしたので、緊張することなく入ることができました。

建物に入るとすぐに受付があり、そこで説明会を予約している旨を伝えました。建物の中は木目調の椅子と机が並べてあり、見た目同様おしゃれでカフェのようなレイアウトとなっています。IT系のスタジオのためシンプルで無機質な内部を勝手に想像していましたが、どちらかというとナチュラル素材のオフィス家具があったり、壁にサバンナの絵が書いてあったりしていて無機質ではなく、遊び心のある建物内部となっていました。


数分後LIGのスクール運営の担当者の方が来て、2階の個別ブースに案内していただきました。上野校は1階が受付と「いいオフィス」というLIGが運営しているコワーキングスペースになっていて、2階が面接ブースと英会話の個別レッスンブースになっています。実際にWebデザインを学ぶのは4階にあるスタジオになります。スタジオには20台以上のパソコンが並べられていて奥にクジラの絵が書いてあります。落ち着いたBGMと適度な照明で、長時間勉強していても疲れない環境となっています。

この日の説明会ですが、説明会とは言っても運営担当の方とのマンツーマンで、スクールの仕組みや講座内容、Webデザイナーとはどういった職業なのかを簡単に教わりました。私はWebデザイナーという職業を芸術的なセンスがある人しかなることができない職業だと思っていましたが、説明会では誰でもなることができる職業だと説明を受けました。そもそもデザインとは芸術ではなく問題解決の手段の一つであり、クライアントの悩みをヒアリングして、そのヒアリング内容をもとにデザインを組み立てていくものであり、その組み立て方もセンスではなく、理論や法則に則って組み立てていくとのことでした。

法人営業をしていた私は問題解決が仕事であるのであれば、営業スキルを活かすことができるのではないかと思いました。今まで自分と縁がないと思っていたWebデザイナーという職業と自分の経験が噛み合った感じがして、

今までの経験をいかすことができるのであればチャレンジしてみよう!

と思い、その場で入学を決めました。

頭の中は既にデザインでいっぱい

説明会が終わって1週間ほどでスクールから授業料に関するメールが届きました。Webデザイン養成コースの授業料は486,000円(税込)で、私は一括で支払いました。支払い方法は口座振込で、ATMで入金ボタンを押す時は一瞬躊躇ってしまいました。金額もさることながら、入金ボタンが自分の営業職としてのキャリアをまっさらにしてしまう人生のリセットボタンのように見えてきてしまったからです。

ですが、説明会で聞いた話とその時の気持ちを思い出し、入金ボタンを押すことができました。授業料の支払いが完了し、入学初日のオリエンテーションについての連絡も来て、あとは待つだけとなりました。この時点で私の頭の中はWebデザイン一色で、入学を待ちきれずに仕事の隙間時間にWebデザインの本を読んで入学までの日々をすごしていました。

うぎゃー大損害!思わぬ落とし穴!?

私はとことん勉強したかったため、自宅でも作業できるように機材やソフトを揃えることにしました。今まではWindowsのPCを使っていましたが、WebデザイナーっぽくMacを買うことにしました。AppleStoreに行きMacBook Proを買い、家電量販店でサブモニタを買い、Adobeのソフトをコンプリート版で購入しました。合計で30万円以上の出費となり、学費を支払った後のため貯金がいっきに消えていきました。当初は機材購入費用を計画にいれていなかったので結構な痛手でした。

後から知ったことですが、受講生はスクールを通してMacBookとAdobeソフトを購入すると定価より安く購入することができます。説明会の時に言って欲しかった、、、

その日から即学習スタート!入学オリエンテーション

私は最寄りのスタジオが池袋だったため池袋生としての入学でした。そのため、オリエンテーションも池袋のスタジオで開催されたものに参加しました。当日はLIGのスタジオ運営担当のスタッフの方と、同期となる他の受講生の方とで行われます。

池袋のスタジオは池袋駅東口中央から歩いて10分ほどのビルの6階にあります。スタジオの扉を開けると上野のスタジオにあるような木目調のテーブルが並んでいるコワーキングスペースが目に入ってきます。入って右奥には実際に学習を進めるパソコン部屋があり、20台近くのパソコンが並べられています。上野校舎同様、スタジオの壁には絵が書いてあって、池袋校舎はホワイトタイガーの絵が書いてありました。


また、BGMも上野校舎と同じで落ち着いた音楽が流れていました。後々知ったことですが、このBGMはLIGの社員でDJをしている方がいて、その人が選曲をしているとのことです。池袋校舎には受付らしい受付がなかったので、一番最初に訪れたときはどうすればいいのかわからず入り口付近で佇んでいると、スタッフの方が話しかけてくれました。

Webデザイナーのスクールというだけあって、スタッフの方は20代の女性の方でとてもおしゃれな方でした。いつかはこのような人たちと同じ環境で仕事をしていくのかと思うと、普段お堅い人としか仕事をしていない私はわくわくしてしまいました。

オリエンテーションの内容ですが、卒業までのスケジュールと、スクールを利用する際の注意点の説明があり、最後に自己紹介をしました。また、入学後の連絡は基本的にはFacebookを使用するため、友達申請をオリエンテーションでする必要があります。
オリエンテーションが終わったら、その日からスタジオを使って学習していくことができます。私は用事があってその日はオリエンテーションが終わってすぐに帰りましたが、半分以上の同期の方達はすぐに学習を始めていました。

考える事は皆同じ。フリーランス志望多し

私は時間ギリギリに到着し、既に同時期に入学する人は私以外全員集まっていました。
私と同じように全員がWebデザイナーになることを目的に入学をしていて、Webデザインとは関係ない職業の人がほとんどでした。

自己紹介で、Webデザイナーになりたい理由を話すのですが、ほとんどの人が「将来はフリーランスになって組織に縛られない生き方をしたい!」と答えていました。私も同じ考えで受講を決めたため「やっぱりみんな考えることは同じなのか」と思いました。

年齢層は20代前半から30代前半で、男性2名、女性6名でした。メーカーで事務をしている方や、金融業界で営業をしている方、大学生の方など、バックグラウンドも様々でした。また、半分の方は勉強に専念したいため、入学前に仕事を退職したと言っていました。中にはデジタルハリウッドスタジオ by LIGに通うために関西から上京してきたという人もいて、それだけ知名度が高いんだなーと感心してしまいました。

これで入学のオリエンテーションは終了となり、正式に入学となりました。入学後はオリエンテーションでスタッフの方から説明していただいた通りの以下のスケジュールで卒業まで進んでいきます。

スケジュール
1ヶ月目 デザインツールの使用法
2ヶ月目〜3ヶ月目 コーディングと中間課題
4ヶ月目 復習期間
5ヶ月目〜6ヶ月目 卒業制作準備
7ヶ月目 卒業制作発表

24時間どこでも学習を進めることができる

日々の学習の進め方は動画を見ながらデザインカンプを作成したり、コードを書いたりがメインとなります。そして、各セクションごとに課題があり、課題をトレーナーというスタジオに常駐している講師の方に提出してセクション終了とります。

動画の視聴方法ですが、オリエンテーションのときにスクールの動画専用のeラーニングサイトとID、パスワードを教えていただけます。ネット環境が整っていればパソコンはもちろん、スマホやタブレットを使い、24時間どこでも視聴することができます。そのため、課題を提出する時以外は自宅で学習を進める人が多かったです。

嫌がられるほど質問し倒す

動画の内容は非常にわかりやすくWebデザイン未経験者の私でもある程度は理解できるような内容でしたが、動画の中では説明されていないことをスタジオに常駐しているトレーナーの方に聞くために私はスクールへと通っていました。

というのも、業界の暗黙のルールを実際に現場で働いているトレーナーの方に教わろうと思っていたからです。例えば、Photoshopでデザインカンプを作成する時に「Aの画像とBの画像の配置を60px空けて欲しい」という指示があったとします。一口に60px空ける方法と言われても、一つの方法ではなく複数の方法があり、どの方法を選択するのがベターなのかは動画で触れられていません。私は即戦力となる知識や技術を習得するためにスクールに通うことを決めたため、暗黙のルールを踏まえた上での学習を望んでいました。そのためには現役の方の生の意見が必要であり、その意見をもらうためには足繁くスタジオに通い詰め、どんな小さなことでも質問をするのが一番良いと思っていました。

当時はスタジオに入った瞬間にトレーナーの方に質問をしていて、

なんだこいつは

と思われていたかもしれませんが、今となっては自分が納得できるまで質問をしていて良かったと感じています。また、私はスタジオまで20分で行くことができるところに住んでいて、通いやすさも良かったため仕事が休みの日はもちろん、仕事帰りにも通っていました。

えっ!トレーナーはLIGの社員じゃないんかーい

スタジオに常駐しているトレーナーさんですが、フリーランスのWebデザイナーさんやエンジニアさんの方が多かったです。池袋校では6人のトレーナーさんが日ごとのローテーションで常駐していて、男性の方もいれば女性の方もいて年齢は20代〜30代前半くらいの方達でした。とても物腰が柔らかい人たちでわからないことはとても聞きやすかったですが、取引先のお客様と接するように、受講生を傷つけないように注意しつつ指導をしている感があったような気がします。受講生からクレームが入ることを避けたいという気持ちがあるのはわかりますが、もう少しズバッと言って欲しいなと個人的には思いました。

また、トレーナーさんは普段、自身で制作業務をしている側、第二の職としてトレーナーもしているといった感じみたいで、デジハリ専属という感じではないみたいです。私はてっきりLIGの社員の方に教わることができるのかと思っていたので、最初は残念に感じましたが、自分自身がフリーランスで活躍したい気持ちがあったので、その話を聞くことができるチャンスだと考えを切り替えました。

社内で白い目で見られながらも定時退社して通学

スタジオの利用方法ですが、予約制となっていて都度Web上で予約をしてからスタジオを使用します。スタジオを使用できる時間帯ですが、10:00~22:00の間で一回の予約で最長4時間の使用が可能で、予約が詰まっていなければ4時間を超えての使用も可能となっていいて朝から晩まで続けて使用することもできます。私が在籍していた頃は1時間前でも予約を取ることができ、予約が多すぎてスタジオの予約ができなかったことはありませんでした。ですが、土日祝日は利用している受講生の方も多く、トレーナーの方も質問対応に追われていました。

私は平日は20時〜22時、土日は13時〜20時でスタジオに通っていました。スクールに通うまではダラダラと残業をしていましたが、スタジオに通うため、なるべく定時で終わるように仕事の調整をしたり、無駄な付き合いをしないようしたりとしていたため、社内では白い目で見られていたかもしれません。スタジオの設備はiMacとサブモニタがあり、パソコンを持っていない受講生でも受講ができるよう、iMacには課題を進める上で欠かすことができないPhotoshopやIllustrator、Dreamweaverなどが標準で装備されていました。

デザイナーの必須スキル!デザインツールの使用法

一番最初の講座はデザインツールの使用法で、Adobe社のPhotoshopとIllustoratorの使い方を名刺やデザインカンプを作りながら学んでいきます。

デザインを学ぶための講座というよりかは、デザインをツールでどのように表現していくかの講座で、動画をしっかり見ていればつまずくことはないでしょう。動画の内容は実践的な内容となっていて、実際の現場ではこのように機能が使われているとか、レイアウトをきれいにするためにはこのツールが便利だとかという、市販の参考書には載っていない技術や作法を学ぶことができます。

例えばレイヤーのグループ分けに関してはトレーナーの方に何回も指導を頂きました。第三者にカンプを見せて意見をもらう時に、しっかりと素材がグループ分けされていないと見づらく、指導もしづらいため、お作法としてグループ分けをしっかりするようにとのことでした。私はもともと紙媒体のデザインを副業でしていて独学でPhotoshopやIllustratorを使っていましたが、基礎や業界でのお作法をしっかり学ぶ良い機会だったと思います。デザインツールの課題は動画をしっかり見ていればさほど苦労せずにクリアできるもので、順調に進みました。

覚えることが一気に増えたコーディングと中間課題

デザインツールの使用法が終わったら次はコーディングの講座に移ります。私がコーディングの講座に移ったのは大体2ヶ月目くらいでした。

コーディングの講座ではデザインカンプをどのようにWeb上で表現するかの講座でHTML、CSS、Javascript、レスポンシブ対応について学んでいきます。デザインツールの使用方法はある程度経験があったためスラスラと進みましたが、コーディングの講座では何度もつまずきました。中でも、Javascriptというアニメーションをつけたり、ページの一部を固定したりするための言語はとても難しかったです。変数や関数、ifやelseと行った用語がどんどん出てきて頭が追いつかず、諦めて次の動画を見ても用語を理解したこと前提で話が進んでいき、何も頭に入ってきませんでした。

しかもトレーナーさんによって教え方が全然違く、プログラムが機能していればOKとするトレーナーさんもいれば、動画通りでないとダメというトレーナーさんもいて何が正解かわからなくなってしまうことがありました。結局はしっかり機能していればどんなコードでも良いと自分の中で解釈して、完璧に理解できないまま課題を提出しました。

課題をチェックしてもらっている際にディレクトリの名前の付け方や、いっしょに仕事をする人に嫌われるコードの書き方など、市販の本にはあまり載っていない業界内の暗黙のルールやマナーに関して教えてもらいました。いっしょに働く人たちとスムーズに業務を進めるためには覚えておくべきことで、ツールの使い方やデザイン知識と同じくらい重要なこととのことでした。

そして、コーディングの講座が終了したら、中間課題の提出になります。中間課題はレスポンシブ対応の課題でしたが、コーディングで習ったことを理解していればクリアできるはずです。トレーナーの方も

トレーナーさん
トレーナーさん
そんなに難しくないよね〜。

といった感じで説明していたため、もともとクリアしやすく設定してある課題なのかと思いました。

学ぶことが多いと感じた復習期間

中間課題が終わったら残すは卒業制作だけとなります。卒業制作のオリエンテーションがあるのですが、中間課題が終了してから1ヶ月後となります。その1ヶ月の期間はスクールのカリキュラム上では復習期間ということになっていますが、ほとんどの受講生は卒業制作の準備期間として活用していました。

今までの講座では最低限知っておかないといけない知識や技術の動画を見ていましたが、講座では触れなかった技術の動画が用意されています。また、技術だけでなく、サイトイメージに合わせたフォントや色の選び方、情報設計のしかたなどのデザインの考え方に関する動画も用意されていました。

それらの動画を見たり、次に控える卒業制作の準備のための期間でしたが、用意されている動画のボリュームがとても多く、1ヶ月では全部見ることができないと思ったため、気になる動画をかいつまんで見て1ヶ月をすごしていました。

細かっ!プロのこだわりが垣間見えるオフライン授業

デジタルハリウッドスタジオ by LIGではオンラインの動画講座以外に、オフラインでの授業も定期的に開催していました。そこではLIGの社員の方が講師となって、実際にWebデザイナーとして働く際に必要な知識を自身の経験を踏まえて教えてくれます。レイアウトや配色、フォントなどのデザインに必須の知識はもちろん、デザイナーと関わりが深いWebディレクターがどういった職業で日々どのようば仕事をしているのかという、Web制作に携わるのであれば知っておいた方が円滑に仕事ができる知識も教えてくれます。


参考書には書いていない、実際にWebデザイナーとして働いている社員さんが日々考えていることを教えてくれるため、大変勉強になりました。クリックしたくなるボタンとはどのようなデザインのものなのか、躍動感のあるレイアウトにするためにはどのような配置にするべきかなど、デザイナーさん自身が作成した作品を例にして解説をしてくれます。

えっ、そんな細かいところまで意味があるの?

と思うようなところも解説いただき、デザインの奥深さを学ぶことができました。

うん、期待してなかったけど転職は自分次第だよね

デジタルハリウッドスタジオ by LIGでは転職に関してのサポートも行っています。転職サポートの専任スタッフの方が定期的に転職相談会を開いたり、Web業界に特化した人材系企業の人を招いて転職セミナーを開催したりしています。

転職セミナーではWebデザイナーとして転職するための準備や勉強方法、Webデザイナーのぶっちゃけ話などを教えてくれました。

「未経験者の1年目の年収は?」
「ネットで見るけど残業と休日出勤は多いのか」
「男性Webデザイナーは結婚できるのか?」

など面接の場では聞き辛いけど気になることを質問していましたが、結局は自分次第でどうにでもなるというのが回答で、目から鱗のような情報は特にありませんでした。
あとスクール在籍中に光る物があればLIGにスカウトされて入社することができるみたいで、過去にも何人かそういう人がいたみたいです。

一番の難所!?卒業制作の案件獲得

卒業制作では一から自分でWebサイトを作っていきます。案件獲得、企画、デザイン、コーディングまでの一通りの流れを2ヶ月ほどで進めていきます。

卒業制作の工程で一番苦戦するのが案件の獲得だと思います。スクールで案件を用意してくれるわけではないので、何かしらの方法で自分で案件を獲得しなければいけません。案件を獲得できなかった場合は架空サイトでも大丈夫と言われましたが、実績作りのためにもクライアントがいる案件が良いとトレーナーさんに言われました。

知り合いがサイトを作りたいとか、自分の勤め先でサイトをリニューアルすることになったとかの話があれば特に苦戦はしませんが、何もつてがない人は苦戦するかと思います。早い人では入学と同時に案件獲得に動いている人もいたり、中にはテレアポや飛び込み訪問で案件を獲得たりする人もいるみたいです。卒業制作のオリエンテーションで卒業制作に関する説明がありましたが、その時点で全員案件を獲得していて、担当のトレーナーさんも案件が決まっていること前提で話を進めていきました。中には卒業制作のオリエンテーションの段階で案件獲得からデザインカンプの作成まで終わらせている強者もいました。

私もつてがなかったので、行きつけのカフェや美容院に相談したり、友人に聞いてみたりとして何とか案件を獲得することができました。私が獲得した案件は物流系企業のホームページのリニューアル案件で、その会社で働く友人が社内で話を通してくれて獲得できました。
ちなみに同期の他の受講生は美術館のサイトリニューアルや人材系企業の採用サイトの新規作成、個人美容室のサイト作成などでした。

時間が全然足りない!卒業制作の鬼畜スケジュール

案件を獲得したら企画書を作って、完成までのスケジュールを組んで制作をしていきます。卒業制作の発表までにオリエンテーションを含めて4回ほど、同期の受講生と集まる場が設けられ、進捗確認や担当トレーナーさんからのアドバイスを貰うことができます。また、今までの講座で学んだことだけでは卒業制作を乗り切ることができないので、自分で調べながらサイトを作っていくことになります。ですが、わからないところがあったら担当トレーナーさんにいつでも聞くことができます。

私はスクール在籍時に勉強として見ていたサイトはB to C企業のサイトばかりだったため、物流系企業のようなB to B企業の情報設計やデザインの方向性に関してはほとんど引き出しがありませんでした。何がわからないかわからないという状況だったため、素直にその旨を相談したところ

トレーナーさん
トレーナーさん

企業担当者の目線で、どのコンテンツを一番見たいか考えてみると良いよ。

とアドバイスをいただきました。そして、このアドバイスといくつかのB toB企業のホームページを分析して、なんとかそれっぽい情報設計ができました。

あとは時間との勝負となります。私は正社員として働きながらスクールに通っていたため、時間を捻出することに苦労しました。今までの課題ではなにかしらのヒントやガイドがあったので、スムーズにこなすことができましたが、ゼロから1人で作っていくとなるとわからないことだらけで、時間がいくらあっても足りない状況でした。卒業制作の期間中は誰とも遊ぶことなく、睡眠時間を限界まで削って取り組んでいました。いつも通り、平日は22時までスタジオで卒業制作を進め、帰宅後も夜中の4時まで作業していました。土日は一日12時間以上、パソコンとにらめっこして卒業制作に取り組んでいました。

同期の受講生で同じく正社員として働いている人とは密に連絡をとっていましたが、卒業制作の時間を捻出するために、外回り中に昼寝をして、夜遅くまで制作をしていると言っていました。卒業した今だから言えますが、本格的な企業ホームページを作るためには2ヶ月は短すぎると思いました。1人で全てやるのであれば5ヶ月は欲しかったです。

形になっていれば何でもOKなんかーい!

なんとか制作を終えたら卒業制作の発表です。同期の受講生の人はもちろん、発表会を見学にきたスクールの在籍者の方達の前で自分が作った卒業制作を発表していきます。持ち時間は1人5分くらいで、サイトのテーマやコンセプト、なぜそのデザインにしたかなどを自由に発表していきます。私は10ページほどのサイトを作って発表会に臨みましたが、ボリュームも人によってさまざまでした。発表会のあとにトレーナーさんから聞きましたが、10ページは卒業制作の中では多い方だとのことでした。中には忙しくて1ページしかできていない人もいて、

あれだけ苦労して制作したのに、、1ページだけでも卒業できるのか。

と発表を聞きながら悶々としていました。

どんなに少なくても、どんなに成果物がいまいちでも、課題をすべて提出して、卒業発表をすれば修了証をもらうことができます。良くも悪くも、民間企業が受講料を貰って運営しているスクールだなと思いました。

以上が入学から卒業までの道のりになります。

やっぱりまずは就職しようかな

スクールに通う前は会社勤めはせずにフリーランスになることを目的としていましたが、勉強をしていく内にまずは企業にWebデザイナーとして就職し、制作現場で実務経験を積みながらフリーランスになろうと考えるようになりました。

転職活動を始めたのは卒業してから3ヶ月が経った頃で、その3ヶ月の間はポートフォリオの作成とWordPressの勉強をしていました。転職活動の方法ですが、デジハリの在校生と卒業生が使うことができるクリエイター向けの求人サイトとGreenというIT業界に特化した求人サービスの2つを使って活動していました。応募した企業の条件ですが、実務未経験での転職のため、Web制作会社でデザインとコーディングが分業されていないという条件であればどのような企業でも就職しようというスタンスで就職活動に臨んでいました。

私は幸いにもGreen経由で一番最初に面接した企業での面接で良い企業に巡り合うことができ、その会社から内定をいただくことができました。面接では普通の就職活動で聞かれるようなことが3割、Web制作会社ならではの質問が7割で、お堅い雰囲気ではなく、

「ざっくばらんになんでも話して!」

といった感じのラフな面接で、以下のようなことを聞かれました。

面接担当者
面接担当者
  • なぜWebデザイナーになろうと思ったの?
  • ポートフォリオの作品の説明してくるかな?(デザインのターゲット、目的等)
  • スクールでデザインの指摘を受けた時にどのような気持ちだった?
  • LIGのクリエイターから学んだことで大事だと思うことは何か?
  • 前職での経験は?

また、面接のときに、デジタルハリウッドスタジオ by LIGの卒業生であるというだけで安心できると、制作会社の面接担当者に言われました。それだけデジタルハリウッドスタジオ by LIGのネームバリューは大きよいうです。

面接後5日ほどで内定の連絡をいただき、入社までのスケジュール調整をしました。
内定が決まったことをTwitterでつぶやくと、それまでお世話になった多くの方から、お祝いのメッセージを受け取りました。正直、未経験でのクリエイティブ業界への転職活動はいばらの道だと思っていたため、1社目で決まるとは思いもしませんでした。ですが、内定が出たことは確かな事実なので、気持ちを引き締めて入社までの間は自己研鑽に費やしました。

プロの洗礼を受けるもなんとか踏ん張る日々

内定が出た2ヶ月後、無事入社することができました。デジタルハリウッドスタジオ by LIGを卒業して5ヶ月後、私はWebデザイナーになることができました。
入社初日は会社の案内や簡単な社内研修を受け、いよいよ私のデザイナー人生がスタートしました。入社して最初の業務はバナーのデザイン作成でしたが、作成したものを先輩に見せるとダメ出しの嵐で、

こんな細かいところもか!

ってくらい指導されました。
ストレス度合いが高い人材業界で営業をしていたため、ストレス耐性や我慢強さにはそれなりの自信がありましたが、自分が作ったクリエイティブに対してダメ出しされる辛さはまた別のものでした。正直、心が何回も折れかけましたが、ダメ出し以上にたくさんのアドバイスと励ましをもらえ、

やってやる!

という気持ちにすぐ切り替えることができます。
そしてアドバイスを参考に修正し、また見せてフィードバックをもらって、修正してを毎日繰り返しています。

デザイナーという響きだけだと煌びやかな職業のように思えますが、実際はトライアンドエラーを繰り返す泥臭い職業です。今は入社して3ヶ月が経ち、いまだにダメ出しと修正の毎日ですが、先輩方の支えと

ゆくゆくはフリーランスになって自由な働き方を手に入れてやる

という気持ちでなんとか踏ん張っています。

まとめ

デジハリSTUDIO by LIGの良い点と悪い点を簡単にまとめます。

  • オンラインでも受講が可能
  • おしゃれで長時間学習しても疲れない環境
  • 参考書には載っていない知識やスキルが身に付く
  • 現役のデザイナーやエンジニアから話を聞くことができる
  • 実践的なカリキュラムが用意されている
  • 卒業制作でリアルな顧客の案件をこなすので経験やポートフォリオになる
  • 知名度があり、転職に有利
  • 自宅学習の際にはAdobe社のソフトが必要で入学金以外にも費用がかかる
  • トレーナーはLIG社員というわけではなく基本はフリーランスの方
  • トレーナーはクレームを恐れてズバッと言ってくれない
  • トレーナーによって課題の合否基準が異なる
  • 案件獲得は自分でする必要がある
  • 卒業制作の期間が短い
  • 成果物がいまいちでも卒業できてしまう
  • 必ず転職できるわけではない

ちゃぶ台を返すようですが、正直に言うと、このスクールで学ぶだけではWebデザイナーになることはできません。

スクールの課題以外に、自主的にデザインやコーディング、その他ツールやマーケティングを学習していき、スキルを身に付けることが必須と言えます。私はスクール在籍時に課題以外に、WordpressとPHPを勉強しました。同期の人で、スクール卒業後に転職できた人もいれば、できなかった人もいます。話を聞いてみると、転職できるかできないかはスクール以外の勉強をしたかどうかだということがわかりました。

スクール以外の勉強ができない方には絶対オススメしません。

でも、単刀直入に、私はデジタルハリウッドスタジオ by LIGに入学してよかったと思っています。書店に行けばデザインやコーディングに関する書籍がたくさんある時代で、誰でもお手軽にWebデザインを学ぶことができますが、実際に現場の第一線で活躍しているWebデザイナーさんから話を聞くことができるのはスクールならではだと思います。

入学する前の私は、Webデザイナーは一般的なサラリーマンとは違い、芸術肌でセンスで仕事をしている人達だと思っていましたが、実際にトレーナーさんの話を聞いてみると、非常に勉強熱心で、論理的に考えながら仕事をしている人たちだということに気付きました。

そのため、話を聞いたり、課題をクリアしたりするたびに、芸術センスのない自分でも努力次第でWebデザイナーになれるのではないかという自信がつきました。デザインを仕事にしたいけど、センスに自信がないという私と同じ思いを持っている人は多いと思いますが、デジタルハリウッドスタジオ by LIGに入ればその考えは変わるはずです。